サバ(雌)。太平洋に浮かぶ小さな島で生まれる。上京後、コギャル系ローマ人を経てVIPPERへ。英語コンサルタントの顔も持つ。"qちゃん"という子猫を飼っている。 趣味は自作自演。japanese_sabaアットlive.jp


by kyonkoenglish

カフカ 『変身』

言わずと知れた、カフカの代表作。
朝起きると主人公が虫に変身しているというお話。

よく、「なんで虫になるのかわからない」とか「虫になった主人公がそれを疑問に思わないのが不思議」という話を聞く。

安部公房ワールド(ex.ある日ひざからカイワレ大根が生えてきて車椅子でビュンビュン走る)
に慣れている私は
「あぁ、朝起きたら虫になってる?普通やん。」
と言っていたのだが、良いから読んでみろと言われて読んでみた。
母がよく「変身、気持ち悪かった~」というので読んだことがなかったのだ。

さて、本を開いて一文目で早速主人公が虫になっている。ウケる。
なるほど、なんでもありの安部公房ワールドとは違う。虫になった主人公以外の家族は稼ぎ頭の長男が虫になって生活に困るし気持ち悪いし、とても困るのである。つまり、主人公のみが変(ある日変身)で、あとは現実世界だから不思議なのだ。なるほどね。確かに不思議だわな。

で、読み進めてですね、わかるわけだ。
この作品の主題は、実は虫になった男ではなく家族ですね。
それまで長男に頼りっきりだった家族が、次第に自立していく。特に妹。最初は兄のために食事を持っていくなどして尽くすが、働き始めて段々兄のことを気にしなくなる。最後は見捨てる。このタイミングで虫は死に、家族3人は新たな門出を迎える。

みそは、虫には家族の会話が聞こえるが、自分は人間の言葉が話せない、ということ。自分が家族の会話を理解しているのだと伝えることもできない。だから、虫が聞いていることを知らず家族の真意がどんどん聞こえてくるわけだ。それを通して、家族の気持ちの動きを、虫は感じる。家族の成長と虫の衰弱とが見事な対比をとって描かれています。

こんな感じではないでしょうか。
と、書いたところでネット上の書評を探しに行こうと思います。

http://homepage2.nifty.com/atugi/hensin.htm
これとかすごい。
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by kyonkoenglish | 2008-03-16 00:11