サバ(雌)。太平洋に浮かぶ小さな島で生まれる。上京後、コギャル系ローマ人を経てVIPPERへ。英語コンサルタントの顔も持つ。"qちゃん"という子猫を飼っている。 趣味は自作自演。japanese_sabaアットlive.jp


by kyonkoenglish

銀座・Houblon

就職活動、大変なんですよー、と話しながらビールを飲み干す彼女の表情には、緊迫感の欠片も見られない。若さゆえの無知とは、かくも無邪気なものか。生活をかけて転職活動をしている話を、ここでは持ち出さないことに決めた。若い人と話すときはその若さを楽しむべし。

年下の女友達、というのは嫌いではない。自分の若い頃の姿を重ね、微笑ましく見ることができる。ひょんなことから知りあっった彼女は私より5歳年下で、「東京生まれのお嬢さん」然とした外見とは裏腹に、突拍子もないことを言い出して周囲をひっかきまわす、という点で私とは奇妙に馬があった。

私たちは月に一度ほど会って、表参道のカフェや銀座のワインバーでとりとめもないことを話すのだった。今日のベルギービール専門店では分厚いメニューに見たこともない銘柄がずらりと並んでいたが、ビールを飲み干しては次を注文する彼女のペースは私より幾分速い。

「私、フランスで香水の勉強をして、パフューマーになりたいんです」

最初聞いたときは夢のような話を、と思っていたが、次に会ったときは日本の香料会社をリストアップしており、今回は書類選考を通過したという。彼女は着実に夢に近づいていた。

「やりなよ。やりたいんだったら。これから、いっぱい失敗して挫折するだろうけど、それを選んだのなら、とことんやりたいことやって、失敗したら、それを楽しんで。そういう意味で、本当の意味での「失敗」は、私はないと思ってる。何かしらは得られるから。」

うふふ、と笑って彼女は言った。

「早く、失敗してみたいです」


・・・5年後、お姉さんのようになっても知らないぜ(にっこり)。
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by kyonkoenglish | 2008-03-08 22:11